経管栄養、栄養剤の種類や方法について紹介します。経管栄養とは、胃に直接チューブを挿入し、常時、流動食とよばれる流動性の栄養物を注入する、栄養管理法のことです。
経管栄養とは、胃に直接チューブを挿入し、常時、流動食とよばれる流動性の栄養物を注入する、栄養管理法のことです。病気や障害、機能の低下などのために、自分で口から栄養を摂取できない人に、医師の指示によって、挿入されるものです。経管栄養には、3種類の方法があります。まず、「経鼻栄養法」ですが、これは鼻腔からチューブを挿入して、胃に流動食をとどける方法です。「胃瘻栄養法」は、腹部から胃につながる「瘻孔」とよばれるチューブを挿入する部分を人工的に作り、そこから流動食を注入する方法です。主に食道にチューブを通せない場合に使われる方法になっています。そして「空腸瘻栄養法」は、腹部から空腸に「瘻孔」をつくり、そこから流動食を注入する方法で、これは、胃に栄養補給ができない場合に適用されます。それぞれ、状況に応じて、使い分けられており、点滴などと異なり、消化管を使うことで、自然な栄養投与ができ、安全性も高く、コストも低いという利点があります。
経管栄養に使用される流動食にはいくつかの条件があり、少量でも高いカロリーが摂取できるもので、栄養のバランスがよく、消化吸収にすぐれた副作用の少ないものがよいとされています。そしてチューブに詰まることなく、スムーズに挿入できるものが望ましいということです。流動食の種類には、3種類あります。まず、「天然栄養」は、天然濃厚流動食やミキサー食で、自然の食材をドロドロの状態にしたもののことをいいます。栄養価が高く、バランスよく必要な栄養素が補えるという利点があります。「混合栄養」は、半人工濃厚流動食のことで、自然の食材を人工的に処理したもので、高たんぱく質、高カロリーなのが特徴です。そして「人工栄養」は、人工濃厚流動食のことで、成分の約70〜80%が糖質でできている「成分栄養剤」と、すべての栄養素が最小単位で構成されている栄養素の「消化態栄養剤」の2種類があり、どちらも吸収されやすいという性質があります。
胃瘻とは、経管栄養の方法として、お腹と胃の壁に「瘻孔」とよばれる穴をあけて、そこからカテーテル(チューブ)を通して、直接胃の中に栄養剤などの流動食を注入するためのものです。口から栄養を摂取することができない人で、胃や腸などの消化器官の機能がしっかりとしている人に適しており、患者さんに負担が少ないというメリットがあります。カテーテルの種類には、「バルーン型」と「ボタン型」があります。ボタン型は、ちょうどスナップボタンのように開閉でき、お腹に密着しているので、目立たないという特徴があります。一方チューブ型は、お腹から20cmほど、カテーテルが突き出しています。患者さんの状態や家庭環境などを考慮してどちらにするかを決定します。胃瘻の周囲は、皮膚トラブルがおこりやすいので、汗や栄養剤の漏れなどには注意して、いつも清潔に保つようにして、腫れや痛みなどがないか常にチェックすることが大切です。